2014夏が終わって
2014夏はちょっと早目の8月16日に終わりました。
もともと夏限定で始めた時点で、テキーラカフェは微妙な予想はしていましたが、予想以上に微妙過ぎました。終了を決めた最大のきっかけは、8月22日にWとしての営業再開を決めたことです。
新宿二丁目でカフェをやろうって初めてミーティングをしたのが2004年8月22日。その10周年の記念の日に、新たな気持ちで店を始めようと思ったのです。
新宿二丁目でカフェをやるっていう具体的な話をしたのがその日で、店のウエブサイトを作るためのドメイン登録をその日のうちにしました。カフェをやろうって言って、最初にするのが店のウエブ用のドメイン登録っていうのがうちらしいですけどね。
ただその話は、いろいろなリソース不足で実現には至らず、店をやろうとしていた場所には当時お気に入りだったゲイバーが引越してきて、そのあと違うゲイバーになり、2011年年末に閉店するまでゲイバーでした。
2012年1月、その場所がWになり、2014年3月、2階に引越して今に至るです。
Wって何なの?
そもそも2011年12月、前のWの場所が空くことになって、いよいよそこで店を始めようと考え始めたとき、気兼ねなく飲める、おかわりができる店にしたいと考えていました。お金を気にして、本当はもう一杯飲みたいのに我慢してるっていうのがイヤだったんです。
最初のWは2000円飲み放題でした。期待としては、基本は2000円だけれど、ある程度の追加注文はしてもらえるという想定で、平均客単価は2500円〜3000円を考えていました。
しかし実際は追加注文はほとんどなく、平均客単価は2100円以下でした。しかも飲み放題はいらないから1杯だけの料金も設定してほしいとの声も顕著で、想定客単価を確保できる客層ではありませんでした。
諸事情あって、2012年4月には週末だけの営業になり、2012年5月からは不定期営業になりました。
開店当初に通ってくださったお客さん達は、別のあるお店によく行かれるようになったようですが、その別のお店も程なく閉店することになったようです。こちらが想定しているよりも低い想定単価のお客さんに好まれると、採算がとれず閉店に追い込まれるのだと考えるようになりました。
お客さんの想定単価と、店の想定単価が一致しないといけない。店としては、お客さんにこのくらい使ってもらうことを想定していますよということをなんとか伝えていかなければならないということです。それが伝わらないようであれば、メニューや接客が適切でない、あるいは集客方法に間違いがあるのだと思います。
2012年9月からWは営業を中止し、その場所は完全にリバティの倉庫として使っていました。その時考えていたのは、営業再開するならリバティではやらないゲイバー的なノリの頂き営業ができる店がいいのではないかということでした。頂き営業ができる委託先がみつかり、2012年12月に週末だけの営業を再開しました。
2014年2月までその委託営業は続くのですが、「ゲイバー的な頂き営業」というものが、なかなか私の価値観と合わなかったとまとめておきましょう。そもそもお酒を飲むことでお金を頂くということに否定的なので、頂き営業そのものが私の価値観にはそぐわない。リバティとの違いを目指した結果やってみた頂き営業は失敗でした。
2014年2月から、リバティスタッフ有志でWの不定期営業を続け、2014年4月から金土の週末営業に変更。しかし、コンセプトがはっきりせず、来客も不安定で、諸々整理するため、2014年6月14日で一旦休業することにしました。
そして整理した結果、やりたいことをやってみる企画、2014夏限定テキーラカフェを始めることになったのです。
2012年に気兼ねなく飲める店をつくるということで始めたはずの店が、結局何がやりたいかわからない店になってた。そこで2014年夏限定で、やりたいことをやってみる店にしようと考えました。Wの基本コンセプトとは違うので名前も変えて、正直、長く続くとも思わないのではじめから曖昧な夏限定という設定で。しかも普通ならこの人に店をお願いしないという人にもやってもらうという、まぁ普通ならやらないでしょをとりあえず夏限定という設定にしてやってしまいましょ的な。
2014年7月11日〜8月16日の営業回数15回。これまで最大の赤字を積み上げて終了しました。普通ならやらないことは、もしかしたら化けるかもの微かな期待を豪快に裏切り、普通ならやらないよねの結果に終わりました。
失敗は良い経験です。
さて、2014年8月22日から再開したW、今回はいろいろ整理して、これまで使っていたTwitterのアカウント、 @WaterBoysClub やウエブのアドレス、 WaterBoysClub.com を変更して、 @WaterClubTokyo と WaterClub.Tokyo としました。どうしてもWaterBoysだと、競パンのイメージが強過ぎて...
毎日競パンを履いて営業していた頃もありましたが、今は「気が向いたら競パンになるかもしれない」営業です。私の基本方針でもある、「無理しない」を実践しながら好きにやってる感じですね。
あえて無理してリバティとの違いを出そうとしない。やりたいことをやる。そしておかわり自由は重要な基本です。飲みたいのにお金を気にして飲まないのはWじゃないです...